廃棄物管理とリサイクル

OWEN MULHERN | EARTH.ORG | 2020年7月31日 | 4分
以下の数値と図表は、2020年7月の本記事で用いた過去のデータを示すもので、現在の国別順位ではありません。
廃棄物管理とリサイクル
ごみは先進国の問題です。物質主義と消費主義が環境への配慮を上回り、必要以上に買うことが社会の当たり前になりました。この記事では、高所得国に目を向け、ごみの発生と管理を考えます。
—
毎年どれほどのごみが生じるのでしょうか。

出典: OECD (2019), Material resources. データ: 2017.
OECD諸国の住民は年間平均約15トンの材料を消費し、他地域の約12トンを上回ります。OECDで1人当たり材料使用量が最大なのは米国です。

出典: OECD (2019), Material resources. データ: 2000 / 2018 (または利用可能な最新年).
2000年から2018年(またはOECDの2019年公表データで利用可能な最新年)にかけて、大半のOECD諸国で材料生産性が改善しました。これは国内物質消費量1単位当たりのGDPを示す指標であり、ごみから得る収益ではありません。このデータでの消費材料1トン当たりの平均は、2000年の1,700米ドルから2,600米ドルになりました。製造効率の向上や、国内生産から輸入への置換を反映しています。次の地図は、米国、オーストラリア、欧州などのOECD諸国で、開発途上国より1人当たりごみ発生量が多いことを示します。

Earth.org(2020年)掲載の地図。世界銀行『What a Waste 2.0』(2018年)、地図2.1に基づきます。単位はkg/人/日であり、年間量ではありません。観測年が異なる各国の値を共通の基準年2016年に調整した、過去の推計です。
OECD各国の年間1人当たり量を見ると、平均506kgです。1人が毎年1,000足以上の靴を捨てる量に相当します。そこで問われるのは、どう管理するかです。
廃棄物管理の種類
- 埋立て
- エネルギー回収を伴う、または伴わない焼却
- コンポスト化
- リサイクル
1995~2017年の世界の管理方法を見てみましょう。

出典: OECD (2019), Waste: Municipal waste. データ: 1995–2017.
1995~2017年には、単なる埋立てや焼却から、リサイクル、コンポスト化、エネルギー回収付き焼却を通じて経済へ戻す量が増えました。
一部の国が「適切な」ごみ管理を先導する一方、米国などは遅れています。

出典: OECD (2019), Waste: Municipal waste (出典年。観測年は項目により異なる; この図には基準年の記載なし).
図の注記のように、回収には焼却とコンポスト化も含まれます。処理の内訳を詳しく見ます。

出典: Sensoneo Global Waste Index 2019 (出典年。観測年は項目により異なる).
埋立てをなくした多くの国は、焼却(赤)へ移行しました。焼却は量を95%減らし、埋立てより臭いや騒音を管理しやすくします。エネルギー回収を組み込めば、熱や電気を生む機会にもなります。例えばスウェーデンでは、暖房需要の8%を廃棄物焼却で賄います。
しかし焼却は埋立ての最良の代替でしょうか。エネルギーへの転換はどれほど効率的でしょうか。

SRMG、2000年3月、表1および注記から再作成しました。同表はMorrisとCanzoneriによる1992年の分析を再掲載したもので、以前の図はEarth.orgに2020年掲載。単位は投入廃棄物1トン当たりMJで、kJ/kgと数値が一致します。青緑の線はリサイクル・再使用による節約量の公表下限・上限、オレンジの点は焼却を汽力発電の燃料エネルギーに換算した値です。実際の発電量ではありません。当時の換算では発熱量の45.4%を用いています。その他のガラス、食品・庭ごみ、綿は原表の「Other Materials」欄を使用しており、利用経路は材料ごとに異なります。過去の工程条件に基づく値で、現在の施設の実測値ではありません。
この歴史的な比較では、選択されたリサイクル・再使用経路の多くで、節約量が焼却の燃料換算値を上回ります。タイヤのリトレッドは16,265~48,796 MJ/t、焼却は14,777 MJ/tです。木材はこの比較では例外で、それぞれ6,422と7,072 MJ/t。
さらに焼却は、環境や人に有害な酸性ガス、ダイオキシン、窒素酸化物を含む煙や灰を排出します。
埋立てから焼却への転換には利点がありますが、環境負荷を相殺するには不十分です。資源とエネルギーを維持するため、よりよい管理への移行を続ける必要があります。
リサイクルの増加は朗報ですが、実際の有効性を見ることが重要です。
リサイクルの利点
米国環境保護庁によると、次のエネルギー削減効果があります。
- アルミ缶は原料から新しい缶をつくる場合の95%を節約。
- スチール・ブリキ缶は60〜74%を節約。
- 紙は約60%を節約。
- プラスチック・ガラスは約30%を節約。
ガラス瓶1本のリサイクルで節約するエネルギーは、100ワットの電球を4時間点灯させる量に相当します。
リサイクルの思い込み
残念ながら、再生予定のプラスチックが埋立てや海への廃棄に回り、一部の地域ではリサイクルが名ばかりになることがあります。
多くの国で、汚染や経済的な動機の不足により、一部が地域の処理施設で受け入れを拒否されます。
拒否率は、政策、目標、設備、分別効率によって国ごとに大きく異なります。

出典: Sensoneo Global Waste Index 2019.
収集から分別、再加工まで、リサイクルは複数の段階で成り立ちます。

分別に参加する人、再生業者、再生材料で製品をつくる企業、環境配慮材料の製品に需要を生む消費者など、さまざまな当事者の協力が必要です。誰か一人でも参加しなければ、つながりは途切れます。
つまり、あなたを含め、誰もが効率向上の鍵を握っています。
何ができるか
よくある間違いは、すべてのプラスチックが再生できると考えることです。種類は想像以上に多くあります。自分と周囲が学ぶことが第一歩です。その上で、ごみを洗うなどの小さな手間で「汚染」を理由に除外されるのを防げます。

最終的には、消費者として再生品を購入することで、関係者がリサイクルに参加する経済的な動機をつくれます。
執筆:Emily Victoria Lu、Owen Mulhern。
参考文献
- Howard, B.(2018年10月31日)『5 recycling myths busted』。2020年7月24日参照。National Geographic
- Kaza, S., Yao, L., Bhada-Tata, P., & Van Woerden, F.(2018)『What a waste 2.0: a global snapshot of solid waste management to 2050』。世界銀行。
- Morris, Jeffrey, and Canzoneri, Diana.(1992年9月)『Recycling Versus Incineration: An Energy Conservation Analysis』。Sound Resource Management Group(SRMG)、ワシントン州シアトル。
- OECD(2020)『Environment at a Glance 2020』、OECD Publishing、パリ。DOI
- Ritchie, H.(日付不明)『FAQs on Plastics』。2020年7月24日参照。Our World in Data
- 『The biggest waste producers worldwide: Sensonseo Global Waste Index 2019』(2020年3月25日)。2020年7月24日参照。Sensoneo
この記事はEarth.Orgに掲載されたもので、編集上の合意に基づき転載しています。
関連する記事: リサイクルできるプラスチックとは?
関連情報:



